当院のような整骨院という業種には「患者さんの層」というものがあります。
例えば、中学高校の近くにある院であれば部活帰りの学生が多い、などもそうですし、交通の便がよいところで先生が優しいと高齢者の患者さんに多く選ばれやすい、などあります。
あとは、その先生の得意とされる施術に沿った患者さんが多くなるというのも、単純ですがそれにあたりますかね。
当院はと言いますと、小学校が近いのですが、やはり自律神経の不調や更年期障害の施療を特に専門的にやっているために、メインの患者さんは30代~80代が最も多いです。
今までは。
最近、起立性調節障害のお子さんが増えている
最近、といいましてももう半年以上前くらいからですが、増えてきたのがタイトルでも謳っている、子供、いわゆる小中高生における腹痛、めまい、吐き気、動悸、胸のつまり、喉のつまり、強く抜けない倦怠感、鬱病に酷似した症状など、数々の訴えです。
今はこのようなお子さんの症状には名称がついています。
「起立性調節障害」と言います。端的にいうと、子どもの自律神経失調症のことですね。
これらは同時に、適応障害様の症状を併発することも珍しくありません。
特定の曜日が特にキツかったり、特定の時間帯に特に症状が目だったりするのですが、そこを越えると以外と具合はよくなるなどですね。
決して怠けではない起立性調節障害
案外、読んでいて心当たりのある親御さんは多いのではないかなと思います。と、同時に世間一般では
でも、こんなこといったら誰でもやん
わたしもこれくらいはあったよ
月曜日だけとか朝だけって、ただ怠けてるだけやん
今の子は弱くなったね~
俺が子供の時は、こんくらいあっても学校行って部活もして先生から叩かれるのも当たり前やったよ?
などと思う方もけして少なくないと思います。
分かります。その意見や気持ちも凄くわかるのです。
何を隠そう、私もガッツリそういう”根性論”で通され、それが当たり前だった世代ですから。
私が中学生のころ、めまいや動悸、吐き気を、ある時期や条件が重なると必ず起こしていました。
しかし、相談するところはなかったですし、そんな選択肢があるんだという考えは無かったです。
それは自分自身が軟弱であるためで、そうでない友人が多いということは、すなわち私が特に弱くくだらないからなんだと思っていましたから。
弱さは隠さないと付け込まれるとすら思っていましたからね(笑)
まあそういう時代、世相でありました。今の若い子達に言わせると”昭和怖ぇ”って言われそうですね。
確かに怖いですね、
今常識となりつつある思考で考えると、本当に怖いところがあると思います。
怖いのは起立性調節障害に対する「無理解」
ですが、本当に怖いのは
“現在の子供たちが生きる世の中はそういう考え方では無くなってきているが、親世代はまだ昭和の名残がある”
ということが怖いところなんですよね。
もちろん同様の症状を訴えるお子様のいる家庭すべてが、上記に当てはまるという乱暴な話ではないですので、お気を悪くされた方いらっしゃいましたら申し訳なく思います。
というわけで、話を無理矢理力業で戻しますとですね、コロナ禍によって生活状況が一変した今、潜在的にあった個々人や家庭でのストレスが増幅、加算、上積みされ、堆く積み上がったものが限界を越えて表面化してきているわけなんです。
大人だけではなく、本来そういったものからは比較的遠い存在であった子供たちまで。
なので、お子さんの具合が悪いという相談や来院が増えていますよ、という話です。
もはや今の状況では珍しいことではなくなってきています。
まとめ
今回お話してきた起立性調節障害は、親の対応によっては悪化してしまうこともあります。
そうすると親御さんで抱え込んでしまって具合まで崩されてしまうことも。
しかし「お子さんにも自律神経失調症は起きる」と知っておけば、対応策は見えてきます。
起立性調節障害かな?と思うことがあれば、一度当院にご相談ください。自律神経を整えて、元の元気な身体を目指していきましょう。